2013年7月8日月曜日

試験布染 桜 葉 2

前回は水の蒸発した量によって差が出たということで
今回は染料の量を調整してみました。


      水      染料
前回は2L→700cc   30g
    10L→8500cc  150g

と最初の水量(2L、10L)に染料の量を比例させてとったわけですが
失われる水分の量で濃度が変わるという問題がありました。

そこで最終的な水量(700cc、8500cc)に染料を
比例させればより近い染料が取れないか考えました。

     →→→→→→→
    ↑          ↓
前回は2L   30g   700cc 
    ↓×5⇔↓×5   ↓×12
    10L   150g  8500cc  
    ↓          ↑
→→→→→→→



今回は2L→→700cc    30g
    ↓×5   ↓×12⇔↓×12
    10L→→8500cc   360g
としてみました。

結果、試験液は黄色でした。
前回の物と比べてみても赤味がほとんどありません。
濃すぎる染液なのです。
これに水を半分も加えて沸騰させれば
赤い良い染料になるでしょう。

今回の実験で自然染料、少なくとも
私共が用意した桜の葉は
水量、染料、沸騰による失なわれる水分量は
単純に比例するような関係にはないということでしょうか。

今後は蒸散していく水量の違いに関して
考えていきたいと思います。


この葉の染料はもうないので
次やるときは違う染料で最初からやり直しですかね(笑)

2013年7月3日水曜日

試験布染 桜 葉

桜の葉を試験布染で染めてみました。

今日の題材は染料と水量の問題です。
私共は試験布の結果によって大きな鍋で染料、水の
割合を合わせて染液を作っています。

2L当たり○○gがいい色が出るとなれば
20L当たり○○×10gと水と染料の割合を合わせていました。

しかし、大鍋で煮出せば沸騰することで失われる
水分量は違うわけです。
今回はそこを明確にするために実験を行いました。
前回桜の葉で試験布染をした時に一番赤みの染まった
2L当たり30gの割合を今回は使いました。

上の写真を見ると色味にかなりの違いが見られます。
しかしこの染液は両方共に同じ染料、水の割合で煮出されています。
そしてどちらも沸騰するまでの時間、
沸騰後の時間はほぼ同じです。

左が2Lに30gの染液(10cc)です。
右が10Lに150gの染液(10cc)です。

この写真は媒染前のものです。
2Lでに出したものに比べて10Lの方には黄味が見られません。

なぜ、このようなことになったかと言うと冒頭でも書きました
沸騰によって失われる水分量があまりにも違いすぎるからなのです。

2Lで煮出したものは最終的に0.7Lまで減り、10Lで煮出したものは
8.5Lまで減りました。

2Lが全体の65%の水分を失っているのに対して
10Lでは15%しか失っていないのです。

当然濃度にかなりの差が出てしまい試験布通りとは行かなくなるわけです。
媒染終了後を見ても違いは明らかです。

それでは試験布をやることに意味がないのかというとそうではありません。
試験布はそのグラム数差や時期の差を学ぶために
重要な手段であり情報です。

それを通すことでその染料の系統や癖、
ベターな煮出しの方法を模索することができるのだと思います。

ただ今回の様に試験布の結果に頼った時
他の要因で違う結果がでることを常に考えるべきなのかもしれません。

おまけ
最初に色を見るために皿に取っておいた液を
一時間おいた写真です。
双方共に赤みが増しています。

桜の葉は時間を置き酸化させることで黄味が赤みに変わっていく特徴があるようです。

2013年7月2日火曜日

デザイン フェスタ

デザイン フェスタの参加が正式に決定しました!

11月開催なのでそれまでに
手ぬぐいを中心に商品を作っていく予定です。



2013年6月24日月曜日

くるみ ストール染

今日はいい天気でしたね。
工場に孵化したての小さな蟷螂が迷い込んでいたので
きりの葉にのせてきました。

くるみの葉です。
20Lの鍋に600g程いれてあります。

これを沸騰後30分で一番液をとりました。
染色中、黄味があっていい色です。
先日の桜のグラデーションと同じ染め方です。
染め上がりはこんな感じです^^。

2013年6月20日木曜日

桜のストール染

今日は台風も近いということもあってか
雨が止んだり降ったりの日でした。

今日は桜でストールを染めました。

染液は二日前に取っておいたものです。
モリブデンの大鍋にいれて熱します。
グラデーションに染めるので
二本まとめて持ち、端から少しずつつけていきます。
水で軽く洗います。

媒染は灰汁の方が綺麗かと思いますが
染液自体が薄めだったので茶味も
ある程度吸着するアルミを使用しました。


その後、水で軽くあらいまた染液に戻してを
何回か繰り返し最終的にすべて染液につけます。

このように片方は濃いピンク、もう一方は薄く染まり
グラデーションになりました。

綺麗に染まってよかったです^^

2013年6月13日木曜日

ほたる刷り込み(クエン酸)

今月の藍熊講習会でやる予定の
蛍の刷り込みをしてみました。

キブシで染めたセンターに墨で葉と蛍の刷り込みをして
クエン酸で蛍の光部分をぬきます。
他の蛍が飛んでいるように小さくクエン酸で他の部分もぬきます。

このあと二回洗ってアイロンで乾かして完成です。
最初は地のキブシを二回かける予定でしたが
色が濃すぎるのと時間がかかりすぎるということで一回に落ち着きました。

講習会うまく行くといいなぁ(・∀・)

2013年6月11日火曜日

桜の暖簾3

久しぶりに雨が降りました。
今日は桜の暖簾が染め上がりました。
今回は三種類の染料を引き染に使っていて
ひとつ引くたびに違う型で糊を付ける事で花に色の違いを持たせました。

こちらは糊を落として蒸したものです。


前回作ったものより花の量を増やしたので
晴れやかな感じがします。