2012年10月30日火曜日

妙義 型染め

今日は11月4日にある体験イベントの試作をしました!
 
 
糊を置いて、墨でぼかし&刷り込みしたセンター布
 
今回は体験時間50分と短めなので、今までの糊では
タイムオーバーになる可能性が高いので
糊に生糠を加えて、早い段階で落ちるよう調整しました。
 
 
虫を取り除いた冷凍五倍子15gを水1Lで煮出し
沸騰後20分でとります。だいたい500gに減ります。
 
左から「染液」「水」「媒染液」が1Lずつ位入ってます。
染液は五倍子を二倍に薄めた物。媒染液は木酢酸鉄が2g/1Lです。
 
 
何回か往復すると紫色に染まってきました。そろそろ糊が限界なんであげます。

水で洗い刷毛で軽く落としました。ここまで8分しかたってませんが
もう糊は半分くらい落ちています。
 
 
ぬるま湯につけ5分で完璧に糊が落ちてます。
トータルで13分アイロンで乾かす時間を入れても十分間に合いそうです。
 























2012年10月29日月曜日

今日は妙義の工房にいたのですが
しとしとと一日中雨が降っていました。
 
今日は着物を少しUPします。
 


                        題名「光の中で」

染料は松煙 ラック ざくろの三種類が使われています。
 
私がこの仕事に入る前に山崎 樹彦・澄子が最高の素材・技術を使い
妥協することなく仕上げた草木屋の自信作の一つらしいです。
 
他に4着あるのですが、手元に画像がなくてご紹介できなくて残念です…;
 

2012年10月27日土曜日

もうめっきり寒くなってきましたね。
寒桜もすこし咲き始めていました。
 
昨日26日から秩父のムクゲ公園での展覧会
「草木染伝習所展」が始まりました。
 
 
 
こちらの写真、手前の物は「透き色ストール」という薄い絹を様々な色で染めたものです。
 
他に、着物、型染め、織、反物、ストール、絞り等々
色々な作品が展示されております。
 
10月31日まで展示を行ってますので、ぜひお暇がございましたら見に来てください。

31日まで、すこしずつ展示している内容の一部を
この場でUPさせていただきます。

 

2012年10月24日水曜日

ケヤキ 試験布染研究会

今日は秩父のムクゲ公園でケヤキとムクゲの研究会をしました。
その一部内容としてケヤキの工程を書かせていただきます。
 
ケヤキの葉を10g、30g、枝を30g、100gに分けます。
枝は1㎝~2㎝程にカットしてます。
 
それぞれを2Lで沸騰後20分で煮出します。
 
染液を取って鍋に戻し、10㎝四方の絹の試験布をいれ10分煮染します。
 
媒染はアルミと鉄の二種類で行います。アルミは2Lの水に2gで0.1%溶液を
鉄は2Lに4gで0.2%溶液を作りました。
鉄の割合は実際の染色では濃い目にです。
 
この後、各染液を二等分して、アルミと鉄を別にして再煮染します。
 
染め上がった試験布の水気を取り、アイロンで乾かします。
この後試験布をカットしてカードにまとめました。
 
 
 

2012年10月22日月曜日

桜 試験布染結果

先月ムクゲ公園で行った桜の試験布結果です。
比較内容は
1「品種の違い」
2「部位の違い」
3「一番液と二番液の違い」
4「処理の有効性の有無」

※1「品種の違い」について、
当然同じ桜と一言で言っても品種によって色の違いがあります。
染井吉野と寒桜の葉では寒桜の方が黄味あります。
 
他の染料でも色素量が多いと黄色く、薄いと赤くなる傾向があるので
寒桜の方が色素量が多いと思われます。
 
※2「部位の違い」について、
葉と枝での違いを見たのですが、
すべて葉は黄味が強く、枝は赤味が強い結果です。
 
1「品種の違い」に書いてあるように色素量を考えると
葉は枝に比べて多くの色素を溶出していると考えられます。
 
※3「一番液と二番液の違い」について、
葉に関して、色素量が減ったことで黄色→赤に変わった様です。
染め分けとして黄色く染めたい場合は一番液を
赤く染めたい場合は二番液を使うと良い事がわかります。
 
枝に関して、最初から黄色に成るほどの色素量を持っていないので
赤く染まっています。煮出す度に少しずつ薄くなっていくのでしょう。
 
※4「処理を行う事の有効性の有無」について、
一番液を取った後、しばらく置いたり、干したりすると
濃くなる染料いくつかあるので試してみました。
 
結果は全体的にただ薄くなり、する意味を感じません。
二番液を取る場合は続けて取ったほうがいいようです。

2012年10月20日土曜日

昨日のつづきです。
 
これは刷毛で墨の刷り込みをしています。
このように刷り込んでおくと全体が染まったときに
色が重なってきれいに仕上がります。
 
私たちが主に刷り込みに使うのは
「墨(黒)」「藍(青)」「ラック(赤)」の三色です。
全体に刷り込みができました。
これから渋木(ヤマモモ)で染めていきます。
 
渋木は200g/20Lで煮出した一番液を使用し、
アルミ媒染は水に対して0.2%で染めてみました。
 
上の刷り込み後の写真を取った後にススキとクズにはラックをかけてます。
写真撮り忘れました(^ ^;)
染液→水→媒染→水→染液→・・・を
糊が落ち始めるまで繰り返して10分程、水につけておきます。
 
そしてなるべく柔らかい刷毛で糊を落とします。
落ちたら紙を木の板におき、ステンレス棒で軽く水を絞ります。
干してとりあえず完成!
やはりラックで赤を刺すとメリハリがついていい感じですかね。
 
あとはしおりの幅の二倍にカットして畳んで作っていきます。
 
 
 
今月の26日から秩父のムクゲ公園という所で
「第一回 草木染伝習所展」
という展示会を行います。
その時にこのしおりも販売する予定です
 
ご興味がありましたらぜひ、ご来場ください。
お待ちしております。

2012年10月19日金曜日

今日は「秋の七草」のしおりを作りました。
 
型紙をこのように彫っていきます。
右から三つは白地の型でのこりは白抜きといいます。
 
 
彫りあがったものです。
右から「ススキ」「くず」「オミナエシ」「ハギ」「福寿草」です。
これに糊をつけていきます。
糊の原料はもち粉と糠、石灰です。
紙用の糊なので普通のものに生糠を加えて落ちをよくしてます。
 
そして、いよいよ糊つけです。
型の上にスクリーン(紗)を置きヘラを使って全体に均一の厚さで糊を敷いていきます。
糊を丁寧に、かつ手早く。そうしないとスクリーンの跡(紗の目)がついてしまうのです。
 
糊をつけた物を干します。乾いたら色ざし、そして染色を行います。
この糊のついてる部分が白くなり、現時点で白い部分に色がつくわけです。
 
ですが、今日はここまでしかできなかったのでまた明日続きを書かせていただきます。

初めまして

初めまして。群馬で染織業をしている草木屋といいます。

ここでは私どもの日々の仕事内容や
講習会等のイベントの告知をしていこうと思っています。

染色に関しての質問も受けてますのでご気軽にお問い合わせください。