2012年12月31日月曜日

大晦日

もうあと2時間で2012年が終わります。
短いような長かったような・・・
色々な所で講習をしたり、冬の軽井沢で
出店してみたりと草木屋では色々なことがありました。
今年した体験を来年に活かせるように
頑張っていこうと思います。

今年一年お世話になった方々へ
本当にありがとうございました。
良いおとしお迎えくださいませ。

2012年12月29日土曜日

冬青 ストール染め

前々から寒い寒いと思っていましたが
最近はますます寒くなって
工場での水仕事が辛いです・・・
 
今日はそんな中
冬青の染色をしました。
150gの葉を手で千切り、揉み込みます。
水5Lに入れ火をかけます。
大体10分程で水に使っている部分の葉が赤く変色してきます。
浮いてるところもあるのでステンレス棒で混ぜると
このように全体が変色します。
30分煮た染液をこして鍋に。
火をかけながら半分だけ浸して染めます。
染め上がりました。今日染めた部分は赤くなりました。
黄色い部分は先日染めた部分です。
 
冬青は染液をとるのに安定しない染料で
ちょっとした条件でとれる色が変わってしまいます。
 
あるときは一晩おいた染料を煮出したら
濃い赤が取れたのに、またやってみたら
茶色い薄い染液が取れたりと困りものです・ω・;
 
しかしそこが冬青の染料の魅力であり
これからの研究の楽しみでもあるのかなと思います。
 
 

2012年12月25日火曜日

星空

最近寒い日が続きますね・・・
朝外にできてた霜柱です。
高さ7cmはありそうな立派なやつでした。
 
先日載せた
「星空」のコースターが完成したので
「オリオン座」
「カシオペア」
「北斗七星」です。

 
オリオン座のベテルギウスにはラックをさし赤くしてあります。
 
もうお正月まで一週間ですね。
言い換えるとまだ一週間ありますので
気を抜かず、あと僅かな2012年を楽しもうと思います。
 

2012年12月20日木曜日

うさぎシリーズⅡ

うさぎの新しい型を作りました。
右から
おいかけっこ
おやつ
シャボン玉です
糊を付ける前に
板に染める木綿布を
貼っておきます
板には一枚一枚
敷糊という餅粉の糊がついてます
糊は糠300g、餅粉200gを500ccの水に
消石灰30gを溶いた溶液で練り、それを蒸して作ります
 
実は消石灰を入れすぎてボタボタの糊になってしまいました
今回は他の糊と混ぜて調整しましたが
計量はちゃんとやったほうがいいですね(・ω・;;)
糊つけ中・・・写真ように上に乗ってる糊を伸ばし、
一定の厚さに平らにして、糊が余ったらボールに戻します
 
糊を連続でつける時は上げる前に霧吹きで
水分をつけて上げると成功しやすいですd(・∀・)b
昨日染め上げておいたものです
五倍子で染めて、顔には墨を
うさぎが頬張っている木の実にはラックを
摺りこんであります
ラックを使っているので
アルミ媒染したら完成です

2012年12月17日月曜日

星空

五倍子とキブシで星空をそめました
これは6枚綴りのコースターでとってるので
切れててわかりにくいのですが
カシオペア、オリオン座、北斗七星の三つの星座が描かれてます。
 
型でのりを置いて
染料を10g/1Lの割合で10L煮出して
五倍子は染液を2倍に薄めて、
キブシは色を見ながら原液~3倍液ほどまでの濃度で、
木酢酸鉄0.2%で染めました。
 
その後、星座の星をクエン酸で色抜きすることで
大きくして、パッと見てわかるように調整しました。
 
コースター一枚一枚になったらまた載せさせてもらいますー^^

2012年12月15日土曜日

うさぎシリーズ2

今回は墨で色刺しをします。
抜いたうさぎ型に顔を書き、一番小さいはけで刷り込みます。
ちゃんとついてるか確認しながら外すと・・・
こうなります。
他も同様に
墨を入れて水洗いをします。
この時墨が弱かったり、上に乗っているだったのか
水に流されてしまってやり直さなければならないのがありました。
 
あとは裏に接着しんをして端を縫えば完成です。
早くお店に並べたいです^^。

2012年12月13日木曜日

うさぎシリーズ

うさぎの型を作りました。
右から
ダッシュ
釣り
お餅です
 
細い線が結構あるのでちゃんと乗ってくれるか不安でしたが
今日染めてみたらいい感じだったのでよかったです。
 
のり付け終了時
 
付け終わったあと日光で乾かして
茜、ヤマモモ、五倍子で染めます。
 
ヤマモモで染めているところです。
茜はアルミ、五倍子は鉄、ヤマモモは
鉄2回とアルミ6回くらいかけて染めました。
 
 
染め上がりです。これから墨で顔や竿などの刷り込みをします。

2012年12月10日月曜日

Q-cal アトリエ

軽井沢のお店始めました。
 
 
お客様にゆっくり選んでいただけたらと
思いレジと店員は奥に配置しております。
 
表にストール類、棚にはコースター、はがき
バックなどははがき等の向かいにおいています。
 
 
外には巨大なツリー。夜になると
6時頃からこの広場全体が光ります。
この日は雪が降ってたので一段と雰囲気もよく
カップルが楽しそうに写真を撮っていました。
そしてこのイベントの宣伝部長モモちゃんです。
人懐っこくお客様を癒してくれることでしょう。
 
軽井沢に来られましたらぜひお立ち寄りください。
 
◆チャーチストリート店TEL&FAX 0267-42-1544
軽井沢601-1 チャーチストリート軽井沢1F

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軽井沢・アートイベント情報&人気アイテムのネット通販

2012年11月30日金曜日

カレンダー (後編)

 
七月「カモミール」 染料 松煙 藍 小鮒草 媒染 アルミ
前に住んでいたところの庭にたくさん咲いていて、
時々花を摘んではお茶に入れていました。
陽を受けて一面に広がっている花の感じを出したいと思いました。
 
 
八月「そば」 染料 松煙 藍 ヤマモモ 媒染 アルミ
信州の八月のそばの花。
全体に薄緑で花に混ざって実が白く見えます。
一週間くらいたつと、どんどん茶色っぽくなってきます。
 
 
九月「カラハナソウ」 染料 松煙 ラック 小鮒草 媒染 アルミ
五倍子を採りに行ったら木に絡んでいました。
薄き緑の重なりが陽を受けてきれいでした。
 
 
十月「どんぐり」 染料 松煙 クヌギ(樹皮) 媒染 アルミ
山すそのクヌギの木々は実をたくさん落としていましたが
去年はたくさん拾えた傾斜のきつい山の上の方は
未熟なまま落ちてしまったものばかりでした。
夏の暑さと水不足のせいでしょうか。
 
 
11月「数珠玉」 染料 松煙 五倍子 媒染 鉄
雨模様の日にスケッチした数珠玉。
白地の図案のためにあるような植物だなぁと思いました。
 
十二月「寒桜」 染料 松煙 ラック 藍 媒染 アルミ
冬の寒空の下で咲く寒桜を絵のように表したくて
いつもの浸し染めや引き染めではなく
色々な大きさのぼかし刷毛を使って仕上げました。
最後に明礬液に浸して媒染し、同時に糊落としをしました。




 
 

2012年11月26日月曜日

カレンダー (前編)

 
 
 
一月「冬青」 染料、松煙 ラック ヤマモモ 媒染、アルミ
何度染めても様々な赤味で楽しませてくれる染料です。
信州ではお正月飾りとして、しめ縄等とともに使われます。
 
二月「君子蘭」 染料、ラック エンジュ 松煙 ヤマモモ 媒染、アルミ
緑の葉の中に華やかな花です。
冬の間はたくさんの鉢を玄関に入れていました。
 
三月「桃」 染料、松煙 ラック 媒染、アルミ
叔母が散らし寿司を持ってきてくれた時に、
添えられてた一重の桃の花。
 
四月「鈴蘭」 染料、インド茜 媒染、アルミ
葉は丸みを帯びた可愛い鈴蘭だったので、なるべく単純に、
そして暖かみのある色にしました。
 
五月「羽蝶蘭」 染料、松煙 ラック 藍 キブシ 媒染、鉄
近くの山中の集落の人たちが、周りの岩肌から採集した羽蝶蘭を
庭先で育てていました。二つの型を使い、摺り込みと糊付け、
ぼかしの3つの技法をつかって。地色はその山でもよく見かけた
キブシを使って染めました。
 
六月「オオヤマレンゲ」 染料、松煙 ラック エンジュ 媒染、アルミ
白い花を生かすのには松煙はとても適した染料です。
可憐にして、華やかなオオヤマレンゲの花弁の白さを一番大事に染めました。


2012年11月20日火曜日

カレンダー 接着しん

カレンダーの染めあがったものから
接着しんをアイロンでつけていきます

裏にして日にち、図案のゆがみを矯正します。
アイロンで平らにして
接着しんを置いて、当て布を置き
アイロンをまたあてて
完成です。

最近はずっとこの作業をしています。
体感時間長いです・・・。

2012年11月15日木曜日

百日紅考察

いままでの試験布染で百日紅の染液は沈殿をおこしやすいこと、はがれおちた樹皮は色素が、やや少ないことなどがわかっている。

また、紅葉の始まる11月ごろの色素が多く、黒染向きといわれている。

 

今回は116日に葉と小枝、実の部分に分け煮出す水3Lに米酢15mlを加え30g100gの色の出方を見た。

 

米酢を加えたことによって、染液のPH66,5になり、沈殿はどの染液でもほとんどおきなかった。

 

染色は 煮染10分、媒染(0.2%木酢酸鉄)20分、再煮染10分に統一した

 

一番液を染めおわっても液の色がほとんど変わらなかったので、その残液で同様にもう一度染めたのが残液1、さらにその残液で染めたのが残液2である。

試験布染の結果では、小枝と実に関しては30gより100gの方が幾分濃くなるが、葉25gとは80gになると、葉80gの方が赤みは強い。葉の方が小枝、実よりも同僚における色素量は多いと思われるのでは80gは、かなりの量の色素を持つが、沈殿はしていないものの色素結合などによって鉄結合による発色が、幾分抑えられたように思われる。

 

色素量の多さでは葉>>枝の順になる。3Lで煮出すとなれば、葉は20g前後、実は60g、枝は120g前後で重ね染をすることで適量の染料で黒染ができるものと推測できる。

またお酢を加え、水に溶けやすい状態にしたせいかもしれないが、一度の染色で、色素の吸着は一部にとどまる。残液12でも濃色が得られていることから染液では重ね染が有効であると考える。

 

また二番液も葉では一番液と同様、小枝や実はやや薄色になるが、かなり色素が溶出いていることがわかる。残液2の赤みが強いのは、どういうことか、長時間の熱処理によって赤味をすこし出す分子構造に変化したものと考えられる。

 

木綿における残液は一番液よりも少し濃くなっているのも注目する点だが、誤差の範囲で同様な発色をしていると考えるべきかとも思っている。

 

現時点では

★百日紅は一番液、二番液を葉20g、実60g、枝120g/3Lの割合で沸騰後長めに煮だし、

それぞれの液で、染液→鉄媒染→染液を34回くり返し、中干し後数日後に、同様な染色をするのが良いように思える。

2012年11月12日月曜日

カレンダー製作

午前中はカレンダーの製作で
藍の刷り込みやのり付けなどをしてました。
 
7月「カモミール」、12月「寒桜」
オオヤマレンゲはまずのり付けをして刷り込みをするのに対して
寒桜は刷り込みをしてからのり付けをします。
 
今日糊をつけたのは11月「数珠玉」
 
しんし打ちです。両端を引っ張るためにうちます。
私どもはこのように糊面を下にしますが
一般的には糊面を上にして打つそうです。
 
午前中外の天気が悪いです。全然乾きません・・・
 
午後日も当たるようになったので豆汁をひいて、墨でぼかしを入れました。
 
天気がよくなってきたので、もう一回引けるかと思ったら3時には
干場が陰ってしまい引けませんでした。お天気仕事の辛いところでした。