2012年11月7日水曜日

さるすべり 試験布染研究会

試験布染研究会がありました。
題材は「さるすべり」です。
←(葉)

水3Lに酢15cc、葉、枝、実をそれぞれ入れ煮出します。
(葉25g:80g 枝30g:100g 実30g:100)

←(実)

沸騰後20分でとります。
酢は煮出しの際に色素の沈殿を防いでくれます。

とった液に絹と木綿(10×12)を入れ10分煮染を行い、
その後20分鉄媒染します。

画像奥の茶味を帯びている方が100gの実
手前の黄味の強い方が30gの実です。


鉄媒染に入れた直後、無媒染状態ですとかなり赤いですね。
木綿はやはり絹に比べるといまひとつ染まりが悪いです。
 
 
媒染が終わったら10分煮て干して終了です。

今回は途中で残液での染の提案があったので
一番液の残液とさらにその残液、合計36枚
二番液含めて48枚となかなかのボリュームになりました。
 
今回は軽く手順だけ・・・
考察はまとまったらUPさせていただきます。

2012年11月4日日曜日

昨日から信州で主に自生するという
「冬青」でストールを染めました。
名前の通り冬でも青い常緑樹です。
今回は葉のみを400gつかいます。
前処理としてミキサーにかけてある程度
細かくして2時間置きます。
すると酸化と酵素反応がすすみ、所々黒くなります
沸騰後30分、葉は完全に茶色くなります。
染液→水→アルミ媒染→水→染液→水・・・を繰り返していきます。
約80℃で湯洗いをします。
干して完成です。一週間ほど置いた後に再び染めをかけると
もっと濃い赤になるので半分はかけたいと思ってます。

2012年11月2日金曜日

 「第一回草木染伝習所展」が昨日終了しました。
 
会場にいらしてくださった皆様、協力してくださった皆様のおかげで
とてもよい展覧会になりました。
 
このブログでも少しずつUPしていく予定だったのですが
都合であまりUPできなかったので今回一部画像を
載せさせていただきます。
 
「芽吹き」
染料「ラック」「松煙」「エンジュ」
 
 
「くさぎ」
染料「ラック」「松煙」「エンジュ」「藍」
 
 
「もみじ」
染料「ラック」「松煙」「藍」「ざくろ」
 
 
「白樺」
染料「ラック」「松煙」
 
「板締め」
作者 植田 美紀さん
 
簡略してあげさせていただきました。



2012年10月30日火曜日

妙義 型染め

今日は11月4日にある体験イベントの試作をしました!
 
 
糊を置いて、墨でぼかし&刷り込みしたセンター布
 
今回は体験時間50分と短めなので、今までの糊では
タイムオーバーになる可能性が高いので
糊に生糠を加えて、早い段階で落ちるよう調整しました。
 
 
虫を取り除いた冷凍五倍子15gを水1Lで煮出し
沸騰後20分でとります。だいたい500gに減ります。
 
左から「染液」「水」「媒染液」が1Lずつ位入ってます。
染液は五倍子を二倍に薄めた物。媒染液は木酢酸鉄が2g/1Lです。
 
 
何回か往復すると紫色に染まってきました。そろそろ糊が限界なんであげます。

水で洗い刷毛で軽く落としました。ここまで8分しかたってませんが
もう糊は半分くらい落ちています。
 
 
ぬるま湯につけ5分で完璧に糊が落ちてます。
トータルで13分アイロンで乾かす時間を入れても十分間に合いそうです。
 























2012年10月29日月曜日

今日は妙義の工房にいたのですが
しとしとと一日中雨が降っていました。
 
今日は着物を少しUPします。
 


                        題名「光の中で」

染料は松煙 ラック ざくろの三種類が使われています。
 
私がこの仕事に入る前に山崎 樹彦・澄子が最高の素材・技術を使い
妥協することなく仕上げた草木屋の自信作の一つらしいです。
 
他に4着あるのですが、手元に画像がなくてご紹介できなくて残念です…;
 

2012年10月27日土曜日

もうめっきり寒くなってきましたね。
寒桜もすこし咲き始めていました。
 
昨日26日から秩父のムクゲ公園での展覧会
「草木染伝習所展」が始まりました。
 
 
 
こちらの写真、手前の物は「透き色ストール」という薄い絹を様々な色で染めたものです。
 
他に、着物、型染め、織、反物、ストール、絞り等々
色々な作品が展示されております。
 
10月31日まで展示を行ってますので、ぜひお暇がございましたら見に来てください。

31日まで、すこしずつ展示している内容の一部を
この場でUPさせていただきます。

 

2012年10月24日水曜日

ケヤキ 試験布染研究会

今日は秩父のムクゲ公園でケヤキとムクゲの研究会をしました。
その一部内容としてケヤキの工程を書かせていただきます。
 
ケヤキの葉を10g、30g、枝を30g、100gに分けます。
枝は1㎝~2㎝程にカットしてます。
 
それぞれを2Lで沸騰後20分で煮出します。
 
染液を取って鍋に戻し、10㎝四方の絹の試験布をいれ10分煮染します。
 
媒染はアルミと鉄の二種類で行います。アルミは2Lの水に2gで0.1%溶液を
鉄は2Lに4gで0.2%溶液を作りました。
鉄の割合は実際の染色では濃い目にです。
 
この後、各染液を二等分して、アルミと鉄を別にして再煮染します。
 
染め上がった試験布の水気を取り、アイロンで乾かします。
この後試験布をカットしてカードにまとめました。