2014年2月5日水曜日

エンジュの試験布

今日の妙義はとても風が強く寒かったです。
試験布染に来ていた方の車に昼間からつららができていました。
さて、今日の題材は黄色の染料のひとつエンジュでした。
エンジュは3種類、
1,昨年取れたもの 見た目は小粒で緑がかっている。
2,5年前に取れたもの 1に比べ香りが薄く見た目は茶味を帯びている。

3,市販のもの 黄色く肉厚で香りが一番強い。
これを10gと100gに分けて絹と木綿の二種類をアルミ、鉄で計4枚染めた。

染色過程水3Lで煮出しアルミと鉄で別々に再煮染めします。

媒染はアルミは20分、鉄は30分でやってます。
作業風景、今日はこの試験布以外にアルミの濃度による染色と色さしに使う
染料の濃度についてもやりましたがここでは割愛します。
アルミの結果ですが10gを見ると3つともに一番液が
鮮やかな黄色を発色しており二番液は薄くなっています。
これは単純に濃度の薄さがそのまま染色結果につながる絵の具的な染料の傾向です。
そして100gを見るとどれも一番液で色は濁り、二番液で鮮やかさを得ています。

この染料は水とg数の割合によって色の変化が起きず、
一定の量まではg数に比例して色が同じ傾向で濃くなるような
素直な絵の具的な染料と言えます。

今後染料の適量を探るための試験布をしていく予定です。

2014年1月24日金曜日

手ぬぐい作り

最近は晴れが続いているし
おにぎりの手ぬぐいを作っています。
 おにぎりの海苔、塩ごま、梅干の部分を墨とラックですり込みをしていきます。

糊を伏せて豆汁を1回、茜を2から3回引きます。

アルミで媒染をして糊を落とし引っ張って干して出来上がりです。

前回までは梅干のラックはこの最後の段階で
すり込み、媒染をしていたのですが
糊による石灰での媒染での発色でも十分な梅らしい赤味が得られることと
糊を落としたあとアルミに一度潜し媒染することで色落ちを防げるということで
効率よく生産できるように最初のすり込みの段階で
墨と一緒にラックを染める手法に変えてみました。

2014年1月10日金曜日

糊作り

今回買った糠が色が白く
それを使って作った糊の
粘りが強かったので型染めに使いやすいように
基準を決めるために分量を変えてみました。

従来のやり方では米粉200gに対して糠300gと
2:3でしたが今回は150gに対して350gと大きな差をつけて
作ってみました。
消石灰溶液の割合は変えず、今回の出来をみて米粉の割合を増やしている予定です。
全体のまとまり具合はいいようです。

30分蒸して
潰して500ccの水でねっていきます。
この段階で十分に粘りがあり、状態も良さそうです。
仕上がりです。
最終的に若干なめらかさが足りない感じがしました。

米粉と糠の割合をこれだけつければ流石に糠の効く割合が多くなって
粘りは抑えられると思ったのですがその結果なめらかさが損なわれたようです。

最初に作った粘りが強く、なめらかな糊とこれを合わせて使うと丁度良さそうです。


2014年1月5日日曜日

敷糊

少し遅くなりましたがあけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします。

今日は型染めの糊置きをする時に使う型台の敷糊を作りました。
今日は一台つけるだけだったので200gの餅粉を少量の石灰水でこねて作りました。
ドーナツ型にして煮ます。
最初のうちはそこにへばりつかないように棒で糊を動かします。
しばらくすると浮いてくるので
ひっくり返してそのまま15分蓋をして煮ます。
ゆで終わったらあげてなめらかになるまで潰して練ります。
ゆで汁で伸ばしていき緩くしていきます。
冬は十分に緩んだと思っても敷いていく時に冷えて固くなるのを考慮する必要があります。
今日は少し固めでした。
端から木のヘラで伸ばしていきます。
糊は途中で塊を置いてそれを伸ばして台全体に敷いていきます。
できれば二、三回敷くと全体が均一に良い粘着具合が保たれます。

2013年12月31日火曜日

大晦日


もう2013年ものこりわずかですね。
今年は軽井沢でアトリエをやったり
地方のイベントにでたりと楽しい一年でした。

今年一年お世話になりました。
良いおとしお迎えください。

2013年12月25日水曜日

オープンスタジオのお知らせ。

もう2013年も残すところ約一週間となりました。
来年2014年1月16日~3月29日(木、金、土)に
草木染伝習所でオープンスタジオを開催します。

高崎市から富岡市妙義町に工房を移し、3年が経ちました。
たくさんの方のご協力により植物の入手も出来、それに伴い
新しい技法が加わりつつあります。


資料作品の展示や販売
希望者には短時間講習も企画しています。

どうぞお気軽にお越し下さい。

2013年12月11日水曜日

冬青の染

今年も残すところあと20日
今日は冬青を染めました。
冬青は酵素反応により濃い赤が染まる染料ですが
なかなか安定して同じ色がとりずらいです。
まず染料500gを手揉みして、2時間置き酵素反応を進めて20Lで煮出します。
沸騰直前、葉が茶色くなっていますが、
アルミの棒で攪拌してみると水に浸かっている部分は緑色です。
液の状態が黄色っぽいので
バケツに何回か移し替えて酸化をさせます。
このあと30分ほど置きました。
染液の色が赤味を帯びていたらすぐに染め、
黄色なら少し時間を置く形で染めています。

染料の量を十分に取ればある程度安定して黄色っぽい染料が得られます。
ストールを煮染めます。
今回は薄めな赤だったので煮染めで少量のストールを染ました。

追記:昨日載せられなかった
染め上がり後です。
昨日の残液でもう一度染めました。
やはり二回染めると濃くていいですね。